わらべうたのチカラ (わらべうた屋さん日記No.42より)

 

わらべうたは『魔法の遊び』。離乳食のように子育ての中に取り入れていくことにより、運動神経も、リズム感も社会性までもが身につく。ぜひとも

復活させたい。というのは、書籍『わらべうたが子どもを救う』を担当した編集者の方の言葉です。

 

 

わらべうたは、体の発達、言葉の発達、心の発達(自己肯定感など)、人と人との関わりを育み、育てる側の親に対しても音楽の効果でリラックスと余裕を運ぶ、まさに『魔法の遊び』です。また、文化の継承といったものも併せ持っているのですから、日本人に生まれたからには、誰もが『乳幼児期にわらべうたで遊んでもらう』というように復活させたいと私は思います。もちろん絵本や手先を使うおもちゃなども発達には、欠かせない重要なものです。違うのは、絵本やおもちゃはお店で買えますが、わらべうた遊びは誰かに伝承させてもらわなければいけないというところです・・・。

 

 

具体的な学力向上策を発信し続けてきた、立命館大学教授の陰山英男先生は、小中の教育を立て直すにはどうすべきか?の問題に対し次のようにおっしゃっています。

 

 

教師の力も大事だが、大胆に言えば重要なのは教材の力だ。教師が何を教えるかより、児童生徒が何に取り組むか。優れた教材で学力レベルは一定以上にできる。

また、学校に優れた指導法とリーダーシップを併せ持つ校長がいることも大事だ。

 

 

これは、2010.11.11の読売新聞に載ったものですが、この記事を読んだとき、『わらべうた遊び』についても同じことが言えると、思ったのです。

 

 

私も・・・、少し大胆な考えかもしれませんが、心の教育を始め、乳幼児期の子育て問題の解決を考えるとき、こうした優れた教材があれば、ある一定のレベルまでいける、そんなふうに思えてならないのです。 核家族化したなかで、若い親は、子を産むと同時に手さぐりで子育てをスタートさせなければなりません。 いろいろな情報が氾濫し、惑わされてしまうのが現状です。 だれでもでき一定のレベルまで発達させてくれる教材があれば・・・と思いませんか? それは、幼少期に人間として身につけていなければいけない自己肯定感が身に付く、たとえば、読み書きそろばんのそろばんで言えば、まさに百ます計算のようなものです。

 

 

目を合わせてニッコリと笑うという、基本的なコミュニケーションは、都会にいけばいくほど、少なくなっていると感じます。

電車の中ですれ違いに、ニッコリ笑って会釈なんて、考えられないのではないでしょうか? 忙しい時代、急がなければいけない時代にそういったものは退化していってしまったのでしょう。

しかし子育てにおいては、まず目を見て、ニッコリ笑ってあげるところからスタートしなければいけないのです。 健康な心を育てようと思ったら、目を見て笑ってあげることが必須だからです。

普段目を見てニッコリから遠ざかっている生活の中で、いきなりそういったことをやるのは、難しいですよねぇ。 それを型としてナビゲートしてくれるのが、『わらべうた遊び』なんですから、すごい『子育ての教材』です。

 

 

『本当に有効なものであれば、たとえ少しの親子でも救われていく』という元NHK記者で作家の、柳田邦男さんの言葉に励まされ活動を続けています。人を育てる上で、また人を育てる親に寄り添う上で、とても重要な教材だと考える『わらべうた遊び』の普及に、是非自治体でも取り組んでほしいと願っています。

 

 2011.11.12 はらやま

 

                        

 

 

         

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