先日、ショウリョウバッタが居間に入ってきて騒動になった。
パタパタと居るはずもない昆虫が居間に舞っているのだから驚いた。つかまえようとすると天井に張り付いたまま息を殺している。ソファーの上にのってやっとつかまえたとき、主人が言った。「めずらしい。バッタなんか過去一度も入ってきたことがない。おかしい・・・もしかしたら、ぶーちゃん(猫のモモちゃん)の生まれ変わりかもしれない。」そういってベランダにそっと逃がした。
ところが2~3日して、再びショウリョウバッタが入ってきたのである。天井に張り付き、息をひそめこちらの様子を伺っている。「ほーら、やっぱりぶーちゃんだ~」主人がいった。
わらべうた屋さん日記 “No.12追悼!わらべうたネコ” で、書かせて頂いた通り、愛猫モモちゃんは、2011年3月11日深夜自宅で亡くなった。その日は、東日本地区を大悲劇が襲った。地震で夜中に飛び起きた家族の膝に抱っこされていたかとおもったら、突然強くジャンプして、苦しい声を2度あげ亡くなった。
本名は、モモちゃんだが、家族はそれぞれ自分の呼びたいように呼んでいた。どういうわけか、主人はモモちゃんをぶーちゃんと呼んでいた。去勢原因による肥満のため体重9kgを超していたからかもしれない。モモちゃんは6歳だった。
ももちゃんの思い出
写真の赤い首輪は、泌尿器の病気で寒い冬の間 戸外にでれなかったモモちゃんに、亡くなる前日ザ・ガーデンで購入したもの。春の訪れとともにおしゃれでイケてる男になって外遊びをしてもらいたかったからだ。
「ほ~ら素敵でしょ~いい男だからさ、なんでも似合うね!みんな振り返ってみるよ」なんていいながら、サイズがなかったので小型犬の首輪をつけてあげた。
「お向かいのHさんも、モモちゃん素敵っていってくれるよ。Yちゃんはホメてくれるかなぁ? 豹柄にしようとおもったけどさぁ、キジトラが豹柄じゃぁ映えないからねぇ、このキラキラが幸運を招くんだから ほ~ら 行っといで~金めのものがあったら迷わず拾ってくるんだよ~」
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しばらくして、ショウリョウバッタが居間に入ってきてから、再び事件は起こった。娘の報告によれば、車庫の横に、それはそれは大きなバッタがいたというのだ。娘は何か背後からの視線のようなものを感じ振り返るとそこには、じーっとこっちをみている巨大バッタがいたのだそうだ・・・
ずいぶん前になるが、どこかで読んだことがある。弟を亡くした人の投稿文。亡くなった人は庭の蝶や虫になって家族に会いに来るという。昔からの言い伝えのとても美しい文だった。モモちゃんはショウリョウバッタになって会いに来てくれたのかもしれない。忙しくてあまり庭にでない家族に、家の中まで入りこめる羽の大きなバッタとは考えたものである。
「いくら早く、生まれ変わりたいって言ったってさぁ~。バッタは、早まったよね~。てっとり早く生まれ変われるものが、バッタだったんだよ・・・モモらしいね~」言ったあとに悲しみの塊が残る。
後で知ったのだが、ショウリョウバッタは、『精霊蝗虫』と書くのだそうだ。
ドキっ・・・。『霊』~~?
お盆になると出現する・・・よく飛ぶバッタだからこの名前がついたらしい。
やっぱり~~~っ!
モモちゃんは、バッタになって私たち家族に会いに来たのである。
その後、お向かいのHさんがポツリと言った。「モモちゃんって、ほんとに人間みたいなネコだったよね~」
2011年10月15日 はらやま
コメント1へ返信
そよ風さ~ん!コメント、ありがとうございます。
定期購読(笑)、感謝いたします。コメントへの返信、操作がうまくわかりませんので、上下順番逆ですが。。。お許しください。 あっ・・・それからもしご迷惑でなかったら、特派員のほうもお願いしていいですか~ はらやま
そよ風 (木曜日, 20 10月 2011 23:01)
大好きだった家族みんなに会いにきて安心したももちゃんは、これからはお空から見守ってくれていますね。