NO.896 雑草の本が面白い

7月初旬 雨の日の庭

 

 

 

 

新型コロナ自粛で

いつもより庭をいじる時間が

増えた5~6月でした

 

 

 

人生の中で

雑草とこんなに真剣に戦ったのは

初めてでした

 

 

 

〝寄らば大樹の陰〟という

ことわざのように、雑草が

草花の下に したたかに

生えているさまを見つけたときには

雑草にも戦略があるのだなと

感心するばかりでした 

 

 

 

しかし、取っても取っても

雑草は生えてきます 

シューティングゲームのように

やっつけていると

ふと、堀紘一さんの著書のなかで

読書をするなら

思いもよらない斬新な発想のために

生物学の本が意外に良い

と奨めていたのを思いだしました

 

 

 

 

生物学の本か~

 

 

 

たまたま久しぶりに

市立図書館をのぞくと

偶然、2冊の本が目にとまりました

 

 

 

 

雑草の本が面白い

 

  • 『植物の不思議』稲垣栄洋 著
  • 『雑草はなぜそこに生えているのか』弱さからの戦略 稲垣栄洋 著

 

 

 

 

手始めに

2冊借りてみようと

適当にコレとコレと借りたのに

同じ著者だったとは、偶然です

  

 

 

『植物の不思議』は

全ての漢字にかながふってあり

イラスト中心で

子どもも大人も楽しめます

一方、『雑草はなぜそこに生えているのか』は

論理的で

新型コロナや自然災害の

厳しい自然界を生きていく

生き残りをかけた戦略の

発想に役立つのではないかと思いました

 

 

 

 

2冊セットで

より理解できるのです 

 

 

 

『正しい草取り方法は抜かないこと』

という説をどこかで見ましたが

その理由に当たることも

書かれていて

そういうことだったのかー

と勉強になります

 

 

 

ムキになって草取りしたところで、雑草はなくならないんですって

 

 

 

 

「植物の不思議」本文より

 

  • 雑草、抜いても抜いても生えてくるのはなぜ?雑草の種子の中には、光が当たると発芽する「光発芽性」を持つものが多くあります。光発芽性の種子は、光が当たらないうちは休眠しています。光が当たらないということは、ほかの植物が生い茂り、生存競争が激しいことを意味しているからです。そのような環境では弱い雑草は生き抜けません。 しかし、人間が草むしりをすると、雑草だけでなく強敵もいなくなります。それまで地中で状況をうかがっていた雑草の種子にとって、これは絶好のチャンス! 光を感じた種子は、ここぞとばかりにいっせいに発芽するというわけです。

 

  • 春に咲く花が多いのには、主に二つの理由があります。一つは、夏の暑い時期は虫の活動が鈍化するためです。花粉の運び手である虫は、春に活発に動きます。その時期に咲いた方が受粉には好都合。したがって、春を選んで咲く花が多いのです。もう一つは競争を避けるため。ご存知の通り、植物は光合成によって成長します。光が強ければ強いほど光合成量が高まるので、植物は本来、夏が大好きです。そのため夏は植物同士の競争が激しくなります。春に開花するのは、この夏の競争に勝てそうもない植物たち。春に咲く花はか弱く、夏に咲く花は強者なのです。

 

  • 日本の家紋によく使われる十大家紋は「鷹の羽、タチバナ、カシワ、フジ、オモダカ、ミョウガ、キリ、ツタ、ボケ、カタバミ」といわれます。鷹の羽を除く九つはすべて植物です。しかも、オモダカとカタバミにいたっては田畑や道端に生える小さな雑草です。戦国時代に活躍した勇猛な武将は、この雑草の家紋を好みました。抜いても抜いても生えてくるたくましさに、家の存続と子孫繁栄の願いを重ねたのでしょう。 将軍家である徳川家の家紋もフタバアオイという植物がモチーフとなっています。虎や龍などの強そうな動物よりも、過酷な環境であっても凜と立つ植物を家のシンボルに選んだ私たちの祖先は、「本当の強さとはなにか」を知っていたのかもしれません。

 

 

 

まだ、まだ面白いところが

たくさんありますが

3つだけ本文より

抜粋させていただきました

 

 

 

 

 

 他にも、恋占いにマーガレットを使うのはなぜ?とか、オオバコは踏まれるのが大好き!とか、面白いことが、沢山書いてありました。

 

 

 

 もう一冊の『雑草はなぜそこに生えているのか』では、西洋タンポポと日本タンポポのどちらが繁殖の強い植物なのか?について、どちらが強いということはない。西洋タンポポも日本タンポポもどちらも自分の得意な場所に生えているのであるーとあった。それを読んだとき、私の職場も同じかもしれないなと思った。自分の得意な場所であったら、長く勤められるということかもしれないなと。西洋タンポポが日本で成功した理由は、日本の他の植物が生えない環境に侵入したということである。帰化雑草にとって、気候風土の異なる日本は、アウェイゲームである。日本に自生する在来の植物がスクラムを組んでいるところに、正面から突っ込んでいくのでは勝ち目がない。そこで、他の植物が生えない場所が侵入のチャンスとなるのである。埋立地や、工事で造成した新しい土地は、帰化雑草にとっては格好の場所となる。帰化雑草は、そのような場所で繁殖して、広がっていくのである。既存の施設や会社ではなく、新設の場所が職場として勤まりやすい、ということに似ている、と思いました。

 

 

 

 

新型コロナ自粛中に

読書時間が増えた方が多いと聞きます

 

 

 

ぜひ、

謎に満ちた植物の世界の本も

のぞいてみて下さい

 

 

 

2020/07/09