NO.534 古牧あけぼの幼稚園〝わらべうたの時間〟

 

 年長さんの今日のわらべうたは~

「はないちもんめ」「かごめかごめ」「ほたるこい」など18曲を遊びました。初めてやった「かごめかごめ」と「おなべふ」はワァ~と大歓声があがり、大喜びでした。

 

 

かごめかごめ

 かごめかごめは江戸セットのなかの一つです。

「かごめかごめ」「ひらいたひらいた」「いもむしごろごろ」と江戸時代の子ども達はセットで遊んでいたと書かれています。 なんと!労働から解放され、子どもだけで遊ぶ時間が初めて保障された時代なんだそうで、驚いてしまいますね。そんなことからも、私たちは本当に幸せな時代に生まれたのだから…これは、子ども達にしっかり遊んでもらわないとですね、せっかく素晴らしい時代なのだから…。

 

 

 今、世界で注目されているのは非認知的能力。非認知的能力とは「まず、遊びをいっぱいさせてあげたいということ」なんです。 認知能力(IQなどで測れる)に対して、非認知能力(測れない力、目標に向かって頑張る力、人とうまく関わる力、感情のコントロール力)、いわゆる遊びに大きな価値があったんだということを、人間がようやくみつけたんだとNHKでやっていました。 非認知能力と認知能力はお互いに影響しあって伸びていき、それがいずれ学力にも繋がっていくことがわかってきたそうです。 非認知的能力は、のちに(40歳時点)、社会で成功する力に繋がるという研究発表をヘックマンという人が発表したのだそうです。

 

 

 

 かごめかごめ

かごのなかのとりは

いついつでやる

よあけのばんに

つるとかめがすべった

うしろのしょうめんだあれ

 

 

 子ども達は目をキラキラと輝かせ、歓声をあげながら面白がっていました。

 

 

 

 

 

ーほたるこいー

 季節は少し外れてしまいましたが…役交代遊びの「ほたるこい」もやりました。辰野町の限定記念品を関係者の方から頂き、ずっと押し入れにしまっておいたのですが、あけぼのの子どもさん達によって、やっと〝ひの目〟を見ることになりました。

 

 

 虫かごを持った子どもは、リズムに合わせて歩きながら、歌が終わったところで、役を自分の選んだ人に渡します。そして、その子の後がまに入り、渡された子は虫かごを持って、歌に合わせて歩きます。役を演じるということです。待っている子ども達は輪になって拍手しながら歌をうたったり応援したりしながら、自分の番が来ることを心待ちにしています。小学校以前にやっておかなければいけないルール感覚、リズム感覚、集団で遊ぶことで仲間意識・帰属意識が育ちます。

 

 

  

ーはないちもんめー

 深谷昌志氏は、人間のロボット化現象を述べるなかで、伝承遊び(わらべうた)長所をあげています。

 

 →要するに、子供の遊びが、屋外の群れ型から、屋内の孤立型へ移行しているだけでなく、子供達は機械や電話などのメディアを介してでないと、うまくコミュニケーションができず、自分を表現できなくなっているのである。

伝承遊びは、自然や人に身体と言葉をとおして絶えず直接的な対話をしている点で、テレビゲームとは対照的である。

「もういいかい まあだだよ」「あの子がほしい あの子じゃわからん」という言葉のかけ合いと(中略)、身体の動作がともに結びついて、一つの遊びが構成されており、しかも役割交代がともない、立場も常に入れ替わるのである。

 この直接的な対話を重視している点に、伝承遊びの面白さがひそんでいるのである。 伝承遊びの長所は、何よりも自主的で自律性をもった自由意志による行為であり、いついかなる所でもでき、しかも子供の発達状況に応じて無意識のうちに、身体を鍛え、知力を磨き上げることができる点である。(※ここではわらべうたのことを伝承遊びと総称しています)

 

園庭では、運動会の練習が盛んに行われていました

  

 2017年9月4日 はらやま