NO.835 一人で居酒屋に入れますか?東海林さだお著「ワニの丸かじり」は何回読んでも面白いです

 

 

 

 

一人で食べ物屋さんに

入れますか?

…と聞かれると

 

 

 

はい

入れます、と答えるのですが

 

 

 

 

一人で居酒屋に入れますか?

と聞かれると

入ることはできますが

かなり吟味してからです

と答えます

 

 

 

 

なるべく大きなお店、

(一人客は目立つので)

入ったときに店員と客が一斉に

こっちを見ない、つまり

注目されない店を選びます

 

 

 

 

人数が多く、がやがやワイワイ

騒いでいる中で

わきかえるような喧噪を

楽しみながら

あれも、これも考えたり

周囲を観察したりします

(もちろん逆に観察されたりも、当然あります)

 

 

 

 

文春文庫

東海林さだお 著

「ワニの丸かじり」

 

 

 

 

ついニヤッと笑ってしまったり

フフフと笑いがこみ上げてきます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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p178『独り酒の作法』

  • 【本文より】一人で酒を飲むのはむずかしい。つくづくむずかしい。ときたま、外で、一人で酒を飲まなければならないときがある。相手もいないし、夕食はとらなければならないし、ついでに酒も飲みたいし、というようなときだ。そういうときは、大体、居酒屋みたいなところに入る。なるべく大きな店に入る。収容人員三十名以上、というのが一つの目安である。居酒屋では、一人客は少数派である。したがって、一人客は目立つ。収容人員が多ければ多いほど、まわりの騒ぎにまぎれて目立たなくなる。周りが酔ってワイワイ騒いでいる中で、独り黙々と酒を飲みつまみを食べる。わきかえるような喧噪の中で、そこのところだけ、ポッカリと、陰気と沈黙と停滞の空間ができている。一人客が店内でできることは、酒を飲むことと、つまみを食べることだけである。(中略)

 

 

  • 「しんねり」と「むっつり」のほかに、一人客には「孤立」とか「不首尾」とか「不運」とか「落莫」とか、そういった印象もつきまとう。一人で飲んでいる人は、どうしてもそう見える。何か楽しいことを考えながら飲んでいるのかもしれないのに、「反省」とか「悔恨」とか「無念」のさなかにあるように見えてしまう。いい印象は一つもない。周りから、そういう目で見られていることが自分でわかっているから、一人客はどうしても一層いじける。ビールをコップに注ぎ、これを飲み、つまみの焼き魚などをつついているとき、すなわち、何らかの行動を起こしているときは、周囲に与える印象はそれほどわるくない。(彼はいま、あのように忙しいのだ)と周りの人も納得してくれる。問題は、これら一連の動きがとまったときである。ただ単に、飲食をちょっと休憩しているだけなのだが、これを「黙考」ととられてしまう。「黙考」のポーズは「反省」「悔恨」の雰囲気があり、それが「不運」「落莫」の気配をただよわせてしまうのである。

 

 

  • これを防ぐためには、一人客は、絶えまなく飲み、絶えまなく食べなければならない。だから、誰でもそうだと思うが、一人で飲むときはどうしてもピッチが速くなる。ふだんの倍ぐらいのピッチになる。なにしろ、ちょっとでも休むと、それが「黙考」ととられ、「反省」「悔恨」につながり、「不運」「落莫」に結びつくと思うから、休むことができない。大盛りの枝豆をいっときも休むことなく食べ続け、ふと気がつくとアゴが痛くなっていた、なんてことさえある。一人客は、休むことを許されない。常に行動していなければならない。そういう意味では、つまみになるべく手数のかかるものがいい。 

 

 

 

自分をネタにして

フッと笑いを誘う文章の魅力に

圧倒されます 

 

 

 

 

 

このあと一人客が「黙考」と

とられないための

つまみについて話はすすんでいきます

 

 

 

 

〝東海林さんのユーモアは

庶民感覚に基づいていながら

品がある文章だ〟と

解説であのジャーナリスト江川紹子さんが

おっしゃっています

(「あの」とは、オウム事件で

テレビにいつも出られていた

江川さんという意味です)

 

 

 

 

ラストは声をたてて

笑ってしまいます

 

 

 

 

  • 二人づれで来て、話相手のいる人がつくづくうらやましい。どんなに相性のわるい人でもいいから、そばにいてほしいと思う。

 

 

 

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この「ワニのまるかじり」は

1996年4月の発行ですから

スマホのない時代の話となります

 

 

 

 

今は一人居酒屋でも

スマホをいじっている客が

多いので

事情は少し違ってきているの

かもしれません

 

 

 

 

私も久しぶりにこのような

状況がありました

 

 

 

 

仕事がらみで、ホテルに宿泊となり

夕食はとらなければならないし

少しお酒も飲みたいし、というときで

街を歩いていると

居酒屋の集合体みたいな場所を

みつけました

10軒くらいが一つのフロアに

並んでいます

 

 

 

 

まず、周囲をぐるぐると

ながめながら回り

一人でも入れそうか吟味し

3周くらい回ってから

一つの串揚げやさんに決めて

角のカウンターに座りました

 

 

 

 

始めはお品書きや

店内に貼ってあるチラシを

隅から隅まで読んだりして

暇つぶししていましたが

途中から

子どもに近況報告のメールを入れたり

周囲を観察したりと

充実した時間が過ごせました

 

 

 

 

 

若いバイトらしき女の子に

思いつきで「歌手は誰が好き?」

と聞いてみました

「う…ん」いきなり聞かれて

考えています

「嵐は好き?」「あっ好きです!」

「へえー誰が好き?」「大野くん」と

笑顔で答えてくれました

「わたしは松潤が好き」と自己紹介

をしていると

 

 

 

 

今度は店長が

僕はニノが好きです」と自ら

ニコニコして話に入ってきて

くれました

 

 

 

 

会計をするとき

今度は金髪の女の子がきたので

「嵐、好き?」と尋ねると

「はい。相場くんが好きです」と

答えました

店長がまたまた

「嵐について、調べてるんですか?」と

声をかけてくれました

 

 

 

 

へえー、誰もかぶってないのは

すごいね、と思いながら

明日は施設の母に面会にいきます

そういえば

私の母は、櫻井くん派です!

 

 

 

 

コミュニケーションに

嵐トークは使えるな!と思いながら

宿泊のホテルへ向かいます

 

 

 

 

確か、ホテルは

あの店の近くだったはず…

へえ~

ちどり亭』ね

千鳥足になった頃、二軒目に寄るお店

という意味かしらね、おそらく

そんな雰囲気でネーミング

したんだよね、きっと…

洒落てるね、『ちどり亭』ね

 

 

 

 

店の正面まできて

看板をよく読んでみると

なんと!

地鶏の『ぢどり亭』でした、笑

いやはや失礼しました

 

 

 

 

 

 

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