わらべうた普及活動を始めた理由Ⅰ

ブログ“わらべうた屋さん日記”のNo.で書いたことと重複します。

 

このところ、少子化、核家族化が進み家族全員で子育てするという形がくずれてきて、母親一人に負担がかかってきました。そんな中で「子育てが楽しいと思える仕組みを急いでつくらなければいけない!」という、元東大教授、汐見稔幸先生の〝わらべうた〟の本を読ませて頂いたのがきっかけとなり、「わらべうたの親子遊び」を普及させたい気持ちになりました。

 

 

とくに具体的な〝わらべうた遊び〟は、千葉県松戸市のわらべ唄保育研究会の小林衛巳子先生にご指導いただきました。子育て問題を何とかしなければ!と、微力ながら私の活動も「はじめの一歩」を踏み出したわけです。

 

 

私は、保育園に保育士としての勤務経験がありますが、約10年ほど前まで、幼稚園の親子教室に幼稚園教諭として勤務していました。そのころといえば学級崩壊がメディアを騒がせていたころです……

たまたまNHK特集で〝わらべうたの普及活動〟が取り上げられ、それをみたとき〝わらべうたを親子の間に広めれば、きっと楽しいし、こういったものが幼児教育にふさわしいんだろうなあ~〟と思いました。

 

 

 

わらべうたは勉強すればするほど、奥が深く、また現代の子育てや教育の土台には欠かせないすぐれものだと確信します。

 

 

 

2歳までに育てなければいけない一番大事なものは、親子の信頼関係であり、それは「語りかけ」・「あやしかけ」・「笑いかけ」で育つと脳科学者の澤口俊之先生も書かれています。

また、今井和子先生は、子育ての知恵は「だきしめ」と「こちょこちょ」だとおっしゃっています。

 

 

 

〝わらべうた遊び〟は、まさにそれらそのものです。体の発達、心の発達、ことばの発達、コミュニケーション力の基礎をつくり、音楽の効果で育児に疲れているママにリラックスと余裕も運びます。

また、〝わらべうた〟を子育てに取り入れることは、文化の継承にもなるんですからスゴイんです。

 

 

 

文化の継承に関連して齋藤孝先生は、著書のなかで、海外の教養も重要だが、しかし、日本人に生まれて日本人として死んでいく以上、日本に根づいた伝統芸能を馴染みを持ってみたりすることで、自分自身の根を張ることができる。なぜなら、私たちはそこにアイデンティティを見出すことができるから、生きていく力につながるはずだ。と言っています。わらべうたは、広い意味の邦楽の民謡に含まれますから、教養といってしまえば少し違うかもしれませんが、アイデンティティを考えるうえでは、仲間にいれてもらえそうです。  

 

 

 

洗濯バサミに夢中な I くん
洗濯バサミに夢中な I くん

グローバル化により、内向きから外向きへと投げかけられている中、日本語の他に英語は必須で、もう一か国語くらいは話せないと日本は世界に通用しなくなるとメディアでは訴えています。それを聞いて若いママたちは早期教育へと気持ちがあせるでしょう。しかし、早く文字や知識を身に付けさせても、生きる意欲や情熱は育ちません。

 

 

 

わらべうたという“ 子育てスキル ”を通して、若いママたちに寄り添ってあげながら、“育ちの順番を間違えると子どもは、うまく育たないー”ことを伝えていけたらいいな・・・と思います。

 

 

 

 私たちが想像する以上に、若いお母さんお父さんは「育児」と「育自」に手こずり、ストレスをためているようです。

 

                               2010年 はらやま

 

 

 

 

尾木ママさんの著書から考えたこと